チーム自身の力で進めるとは?

チーム自身の力で進めるとは?

BentoBoxは、数十年にわたるイノベーションと組織変革の学びを、従来のファシリテータに頼る事なくチーム自身の力で前進できる強力なフレームワークに凝縮したものです。ゲームの世界からも着想を得ているこのプロセスは、ボードゲームの没入感と参加者自らの力で進める性質を取り入れています。「モノポリー」が戦略的な駆け引きでプレイヤーを魅了するように、BentoBoxのプロセスは、チームの潜在能力を最大限に引き出します。BentoBox内で各参加者は、自ら変化とコラボレーションを促進する”登場人物”となり、ストーリーの展開に参画します。意思決定における感情の側面も取り入れた、参加者のエンゲージメントを高め、コラボレーションへの障壁を取り払う、画期的なアプローチです。

このインタビューでは、世界トップクラスのコンサルティング&デザイン会社、SYPartnersに勤務しながら、BentoBoxモジュールの開発を主導したJarin Tabata氏にお話を伺いました。

キーポイント

  • チーム自身の力で進めるプロセスはオープンなコミュニケーションと自由度を高め、チーム力をより強化します。
  • ファシリテーターをあえて起用しないことで、チームはより本音で議論をすることができます。
  • ボードゲームを行っているかのように、参加者がBentoBoxのルールを一緒に考えて把握するという営みが、参加者同士のコラボレーションとエンゲージメントを高めます。
  • ストーリーテリング的なアプローチが、参加者の意思決定・相互作用・コラボレーションにおける感情や感性の側面を引き出し、対話の障壁を取り払い、エンゲージメントを高めます。

ディスカッション

ナレーター:
ファシリテーターに頼るのではなく、チームだけの力で進めることがなぜ重要なのでしょうか?

Jarin:
私たちは、チームが会社の機密情報を話し合ったり、チーム内のデリケートな問題にも取り組んだりすることがあるのではないかと考えました。

ファシリテーターの存在自体が、チームが率直かつ自由に物事を進めていくことを妨げてしまうかもしれないと考えたのです。

BentoBoxのデザインはなかなか大変でした。参加者がリアルに集まって、可能な限りチームだけの力で進める体験をデザインすることができるのか?

ゲームにとても影響を受けました。ゲームは、チームだけの力で進めるいい例です。

ボードゲームを開いて、ルールを読み、参加者が一緒に遊び方を理解することができるのです。

「モノポリー」のような優秀なボードゲームを体験すると、どのようにゲームが進行されるのか、つまり、何をもって次の参加者の順番とするのか、何人が参加するのか、そしてそれぞれの役割は何なのかを明確に指示しています。この人は銀行員、この人は不動産を扱う、などです。

ゲームの製作者がプレイヤーに対し、ゲームのルールや戦略、ゲームをプレイする目的、ゲームがどのように行動や結果を促すかを理解させる手法そのものに着想を得たのです。

このようにして、私たちはチームだけの力で進める「BentoBox」をデザインしました。


チーム自身の力で議論・対話を進める「BentoBox」に関するお問合せ


Tom:
私がSYPartnersと出会ったのは、約15年前、日本の銀行でチーフ・ラーニング・オフィサーとして働いていた時でした。

当時SYPartnersが日本で大規模な変革プロジェクトに取り組んでおり、定期的に会う機会がありました。君たちのことを知った時、プロセスやクライアントとの協働について非常にユニークだと感じました。

なぜなら、プロジェクトチームの中にジャーナリストがいることが多かったからです。

そのプロジェクトチームにおけるジャーナリストの役割は、ストーリーとして伝えることです。だから、同じようにBentoBoxにはストーリーテリングの要素が詰まっています。

BentoBoxのゲーム的な要素だけでなく、各BentoBoxモジュールには非常に一貫したストーリーがあります。

物語のスタート地点があり、全体的なストーリーの流れがあります。そして、物語の登場人物は、実際にその部屋で課題に取り組んでいる人たちなのです。

SYPartnersのコンサルティングプロセスが他と全く異なりユニークであるのは、そのストーリーテリング的なアプローチが、参加者の意思決定・相互作用・コラボレーションのおける感情や感性の側面を引き出し、対話の障壁を取り払い、エンゲージメントを高めることに重点を置いている点です。 まさにこれが、BentoBoxのデザインの特徴の一つだと私は強く感じています。